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▼一児の母さん:
子育てにあらわれたご自分の心の扱いの問題ですね。
大変じゃありませんか、六ヶ月の子供の世話をしながら、
旦那さんの食事を作るって。それが毎日でしょう?
過酷ですよ。それをきりもりしようとしているの
ですから、相当、頑張ってますよねぇ。
八つ当たりしてもどうにもならないことは、頭では
わかってますよね。子供の泣き声にお母さんは敏感
なのです。本能的にどうにかしようと対処するんです。
それはそれでいい。ただ、どう対処するか、どう
感じていくかは、子供の責任ではなく、お母さんの
側の課題となりますね。子供は泣きます。これが現実。
我が子といえども、それはコントロールできません。
つまり思い通りに操れませんから。
■現実の認知■
食事を作らなければいけないが、子供が泣いている。
板挟みになっていますね。どちらもこなしていこうと
思えば当然、葛藤が生じます。旦那の食事は絶対に
作らなければならない。泣いている子供には完璧に
対処しなければならない。こんな二つの思いが
強ければ、葛藤は大きく、自分は張り裂けそうに
なるのは容易に想像できます。「今日の食事は
たまには手抜き」とか「おむつも変えたし、ミルクも
あげたし、だっこしてあげたし、やることはやった。
それでも泣くのは、せっかく泣きたいのだから、
少しくらい泣かせておこう」としてもいいんですよ。
旦那という大人は食事を手抜きされたくらいで
死にはしませんし、子供もぐずり泣きで死にはしません。
■自分の扱い
何でも完璧にこさなければいけない。できない自分は
至らない。という認知があれば、とうぜん自らに過酷な
状況を課していきます。できなくたっていいんです。
あなたは人です。いつもやることはやっている。
できる限りのことをしている。つまり常にベストを
尽くしている状況なのです。それを非現実な完璧
主義にさらして「ダメだ」と責める必要はありません。
「私は頑張った」でいいんですよ。充分よくやって
いますから。
■怒りのパターン
ご自分で八つ当たりだということはわかっている。
そして、赤ちゃんに怒ったところで、思い通りに
ならないのはわかっている。むしろ、あなたの中に
「怒ってはいけない」という考えがないでしょうか。
怒りは人の自然な感情ですので、怒ってはいけないと
思うことは、自然から反して自分を損ないます。そこも
さらにイライラの火に油を注ぐ結果になりますしね。
怒りはそれはそれで認めてもいいんです。ただし、
八つ当たりという表現をしても、感情自体は解決しま
せんし、現実の認知やご自分の扱いはかわりません。
やることはやっている自分。そして大変な状況を
なんとかこなしている自分。それを、旦那さんに
素直に話す機会を増やしましょう。友達でもいいです。
「今日はこんなことがあって大変だったよぉ」と。
自分の偽らざる気持ちを誰かに聞いてもらうことは、
自分を確認する作業ですので、これも「怒り」の
表現法です。自分で自分の感情は自然だと認めていいんです。
忌み嫌わなくてけっこうですよ。表現のパターンを
八つ当たりからコミュニケーションに変えていきましょう。
頑張る力が充分にあるあなたならきっとできます。
≪規約同意済み≫
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