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まず初めに、これだけは言わせてください。
自分を責めてはいけません。自分が、穢れているとか、汚いとか、世間一般で言われているようなことは、決して考えてはいけません。
これは、私の経験上、言わせてもらいました。
私は、2年前まで、児童養護施設にいました。母が、小学5年生の時に倒れたからです。
中学2年のとき、同じホームにいた男子(当時高校1年)が、彼と同い年だった女の子にふられた、と言ってきたんです。その時は「あんたの性格上、当たり前だ」と言ってやりたかったのですが、それはあまりにもと思い「他にもいい人いっぱいいるよ。T君の事、好きな人もいるかもしれないよ?」と言ったんです。
すると彼は、何を勘違いしたのか、その日の夜中、いきなり私の部屋に入ってきて、そのまま布団に潜り込んで来たんです。何がなんだか分からなくて、ただ固まっていました。
その時、キスはされませんでした。代わりに、触られなかったところは無いくらい、好き放題やられました。
もともと、私は男性は苦手だったんです。生まれたときから父がいないせいです。
その男性嫌いに、そのTのせいで、拍車がかかってしまいました。
しかも彼は、私が施設の先生に言い出せないでいる事をいいことに、脅迫までしてきたんです。「先生に言ったら、めちゃくちゃにしてやる」と・・・。小学生みたいなこと言わないで、と言い返しましたが、実際怖かったのと、恥ずかしかったので、結局言い出せないまま1年が過ぎました。
その間も、Tは私のところに来続けていたし、私も、感覚が麻痺してきて、もうどうにでもなれって感じでした。今思い出すと、体は反応してしまっていたようにも思います。
結局、同じ部屋にいた子が気付いて、先生に知らせてくれ、悪夢の日々は終わりました。
その後が問題でした。
恐怖からの開放感が原因なのか、私は、対人恐怖症のようになってしまったんです。
昔からの母の暴力の記憶も手伝ってか、目の前に手をかざされただけでへたり込んでしまうような状態でした。
部屋の隅に縮こまって、学校に行くのも一苦労でした。
施設内(職員の中)で、私がTにレイプされていたという話が広がって、かわいそうがる人や、蔑んだような目で見る人が増えました。それが嫌で、ますます部屋に閉じこもっていました。
中には、「穢れた女」とか、「どうせ処女じゃないくせに」とか、口には出さずとも、目で言っている人もいました。
『私は穢れているんだ』『かわいそうな子なんだ』と言う思いが、私自身の中にも生まれて、ますます意固地になっていました。
『どうせ私が悪いんだ』『私が、ちゃんと拒絶できなかったのがいけないんだ』『私は淫乱な女なんだ』と、そんな思いばかりが交差して、もう、頭の中が、常時混乱しているような状態でした。
そんな中、一人だけ、私のそんな事実に流されずに、前と変わらず接してくれる先生がいました。(男の先生でしたが)
怒る時は怒るし、叩く時は叩きました。逆に、優しい時は、包み込むような優しさを向けてくれました。
その人のおかげで、私は少しずつ回復し、他人に対する信頼も、取り戻し始めました。同時に、学校の、この事を知る友達も、一生懸命励ましてくれていました。その事も、私が回復する一つの原因になったと思っています。
その後、他の職員の方々の視線に耐えられなくなり、母のいる家に逃げ帰る形になりました。でも、母も同じでした。
結局、男性に対する恐怖心は消えず、普段普通に話したりしている男性に対しても、少しでも“男”を感じる行為をされると、身がすくんでしまったりします。(女子高って事もあって男性に対しての免疫がなさ過ぎるのかもしれませんが)
そんな状態のクセに、生意気に恋はするもので・・・
今年の年始に、友達とチャットをやっていて、ある男性と出会いました。かなり年上で、そもそも、チャットで出会ったって事自体胡散臭いのに、私はどんどんのめり込んでしまいました。
初めは、普通にメル友をやっていました。他愛もない世間話をしたり、学校での愚痴を言ったり・・・でもそのうち、昔の事とか、身の上話をするようになったんです。
最初は、母が倒れて、障害者であることとか、父親がいないとか、そんな話でした。
でも、私の中で、好きな人に隠し事はしたくない、と言う思いが生まれてしまったんです。
私は、リストカットもしていました。去年の12月23日、自殺も図りました。
その事を、まず初めに話してみたんです。軽蔑されるだろうと思っていたし、そこまでの人間なら、仕方ないと思っていました。けど、彼がくれた言葉は「俺が二度と切らせないよ」でした。
嬉しかったのと、驚きで、しばらく混乱状態でした。男性が信じられなかったから、男性の口から、そういう人を気遣うような言葉が出てくるということが、まず信じられませんでした。
その後も、しばらく悩みました。言うべきか、言わないべきか・・・。
結局会うことになって、その一週間前に、ようやく言い出すことが出来ました。
今度こそ捨てられたと思いました。
やっぱり、ショックだった様です。しばらく、メール返って来ませんでしたから。
でも、返って来た言葉は「俺が守るよ」でした。
信じられませんでした。どうせ口だけだろうと思っていました。
けど、会ってみて、本気だったんだと感じました。
私が男性恐怖症なのを気遣って、自分からは決して触れようとしませんでした。今でも、それは変わっていません。会うたびに、必ず「大丈夫?」と聞いてきます。
それでも、いくら彼氏として信じていても、二人っきりになるようなことはありません。家に入れても(母が今入院しているので、一人暮らしなんです)一定の距離を保っているし、外では、エレベーターには乗りません。
やりすぎかとも思いますが、そのくらいしないと、いつ豹変するか分からない、という恐怖心があります。
男友達がいるのはいいことです。私からしてみれば、羨ましい限りです。何しろ女子高ですからね(苦笑)
ですが、自分を守るためには、それなりの心得が必要だと思います。
必要以上に近づかないこと。妙な雰囲気を感じたら、少しでも相手との距離を離すこと。必要なら、声を上げるくらいはしないと。
一度つかまれたら、力では敵いません。流されやすいのならなおさら。
自分を、大切にしてあげてください。傷物だなんて思わないで、穢れているなんて思わないで・・・私は、それで十分苦しみました。難しいかもしれないけど、相手に責任転嫁するくらいの気持ちになってみてください。
あなたが穢れているとするなら、私も穢れていることになります。他にも、こういう思いをしている人はいるでしょう。その人たちも、穢れていることになります。
いつまでも、過去にこだわっていても始まりませんよ?
自分を追い詰めないように・・・
≪規約同意済み≫
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