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▼紫陽花さん:
交通事故で身内を亡くした立場から書かせて
いただきます。もちろん相手方がいました。
もう、ずいぶん昔のことになります。愛する
者を突然に喪失する大きな痛み、悲しみ、
怒り、憎しみ、そして寂しさ。一通りの
ことを経験させていただきました。
でも、私はそれをくぐり抜けて、今、生きて
います。愛する者は、交通事故で死んだのでは
ありません。私たちの思惑の及ばないもっと
大きな力によって、その命の幕を閉じたのだと
思っています。それは寿命だったと思います。
身内を亡くした大きな悲しみも、いずれ癒えます。
ただ、それをするのは、遺された者自身が
なすことです。紫陽花さん。何ができなくても
いいのです。ただ、追悼の祈りを捧げてくださる
だけで充分ありがたい。それ以上の過大な罪悪感は
もたなくても結構です。いや、もっていただきたく
はありません。それよりも、当事者の息子さんを
助けてあげてください。きっと大きな後悔と自責に
苛まれているかと存じます。自らの人生を放棄する
ようなことにならないよう、どうぞサポートして
あげてください。
長い時間がかかるかもしれませんが、悲しみは癒え
ます。ただ、それをするのは、加害者ではありません。
遺された者たち自身がしていくことですから。
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