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はじめまして。
自分の書く文字のことで悩んでいらっしゃるのですね。よく解らないけど、あなたを感じてみたとき、なんか面白い人だなって思いました。自分の字のことに、これだけ真剣に悩んでいる人なんて、滅多にいないじゃないですか。(実際には結構居るのかもしれませんが・・・。)でも、ボールペン書き方教室とかが文化センターとかにあり、教室に通っている人かこの世の中結構いるということは、それだけ、表には見せれない、心の裏に小さなコンプレックスを持っている人も意外と多いということですね。それが他人から見たら、ちっぽけに見えても自分ではとても大きな物となっているのでしょう。人は誰でもコンプレックスというものを持っているものです。ところが、全く同じ種類のコンプレックスでも、人によってそれが表に出ていたり、中くらいに表に出ていたり、奥にしまいこんでいたり、『二度と開く事のない心の隅にある箱』の中に入っていたりと、種類は同じでも、それがどれだけ自分の顕在意識に現れているかの度合によって、それに対する不安感や恐れや恐怖などの大きく違ってきているといえるかと思います。
全ての人はあらゆるコンプレックスを持ちつつも、それがどれだけの度合で表に出ているかによるものだと捉えた場合、例えば、誰が見てもコンプレックスなど抱いているとは思わない明るくて生き生きとした可愛い人がいたとします。その人のことは、世間一般的には、コンプレックスなど一つもなくて、幸せに生きている人なんだと捉える事ができるでしょう。しかし、この人はあらゆるコンプレックスを持っていて、例えば自分の目の形が・・、身長が・・、体重が・・、足の太さ、指の長さが・・、胸の大きさが・・、自分の声が・・、などなど、このように皆が抱くようなコンプレックスは少なからず持っていても、それは、『二度と開く事の無い心の隅にある箱』に封印されているのだという事です。だから、誰が見ても、この人はコンプレックスなど抱いていない人なんだと捉える事ができるかと思います。
このように、全ての人は少なからずそれを持ちつつも、ほとんど全て封印されている人も居れば、いくつかは、封印されておらず自分の顕在意識に置かれている人もいるし、なにかしら誰もは多種多様なコンプレックスのいずれか一つや二つは表に現れているのでしょう。そして、その現れ方も度合があり、凄く表に出ている人も居れば、中くらいだったり、また、心の棚の奥にあったりと、その度合によって悩みの度合も比例しているのだということです。それで、たまたまあなたは、自分の文字についてのコンプレックスが、封印できずに自分の顕在意識に現れてしまったのだという事でしょう。なんら不自然な事でもなく、おかしいという事でもなく、誰もが自分の心の中で起す極自然な反応現象なのです。
しかし、いくら自然な事とはいえ、封印できないでいる状態は、上手く生きにくくなってしまい、私生活に困難を起す元になってしまいます。ですから人は、このようなコンプレックスをどうにかして封印する方法・心のかなでそれを整理整頓することを行なおうとするのです。今まで『二度と開く事の無い箱』という言葉を使ってきましたが、そう捉えるよりも、『二度と開ける必要の無い箱』と言った方が良いのかもしれません。要するに、どんな事があっても、その箱を開ける必要はもうないというような箱に封印されるというようにも言えるかと思います。つまり、何かコンプレックスを持っていると、どこかで、再び箱を開ける必要があり、それを思い返すということでしょう。例えば、自分の顔を鏡に映したとき、外出するとき、声を出すとき、ノートをとる時・・・、このような時に、コンプレックスの種類によっては、再びその箱の蓋を開けてしまうというのか開いてしまうというのか、つまりそれは開ける必要がある場所に入れてあるということになります。
そのようなことから、今のあなたは、自分の例えば胸の大きさという種類のものは『二度と開ける必要の無い心の箱』に入っていても、自分の書く文字の美しさという種類のものは『再び開ける必要のある箱』にある状態なのでしょう。そして、自分が字を書くときには、再びそれが開かれてしまっているのでしょう。
ではいったいなぜ、その箱を何度も開くひつようもないのに、開いてしまうのでしょう。このような事の背景には、それに対する自分自身の過去に何らかの苦い思い出があったのではないでしょうか。例えば、その事についてだれか他人に強く指摘され批判されたり、注意されたり、否定されたりといったことがあったのだと思います。今現在は、それによって誰かに迷惑をかけたりマイナスのイメージで見られることは無いのにもかかわらず、その当時に、そのことを真に受けてしまって、それをいまだに無意識的に引きずってしまっているからなのでしょう。今現在は、全く当時の心配はないのに、フラッシュバック的に当時の記憶が蘇えってしまい、恐れや不安感を抱いてしまうのです。自分の心の中で起きているこれらを解決するのは、あなた自身にしかできないことであります。
あなたがそれを行なう上でのアドバイスとしては、自分の過去を思い返して、いまこの問題を抱えている部分の思い当たる節を探して、その時の自分を許してあげる事でしょう。開き直るというのか、当時の自分を優しく包みこむというようなイメージで見てあげることです。おそらく今のあなたは、その反対の事をしているのでしょう。そうではなくて、優しく許すというイメージで当時の自分を見てあげることかと思います。それは決して向上心を抑えようとすることや、自分の成長を止めようとすることではありません。むしろ、それを許さない状態が、心の成長を止めていることに繋がっています。あることに拘ってしまっているために、他に成長しようとしている部分もいっしょに留めてしまっている結果となってしまっています。些細な事によって、他のもっと大切な物も道ずれにしているような状態です。それが足を引っ張っているとも言えるかと思います。このような事を防ぐためにも、過去のそれらを解放して許してあげる事が大切だと感じています。そして、自分の心の目で見ている部分を、今とは違った新しい焦点をあてる、例えば、自分の過去の部分ではなく、自分の素敵な未来、良い部分がより美しくなった未来などにあててみるのが良いと感じております。今のあなたは、一見上手く字が書けるようになった自分の未来に焦点をあてているんだと勘違いすると思いますが、そうではないのです。実は何らかの自分の過去に焦点をあてている状態であると見えます。そうした事が解決できたときには、あなたは余計な事を考えることなく、ありのままの自分の字を自信をもって書くことができるようになっているでしょう。また、ワクワクするような感覚を思い出す事でしょう。そのワクワク感覚を忘れないでくださいね。
≪規約同意済み≫
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