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▼くるみんさん:
こんばんは。初めまして。
>オレンジさんに質問なんですが、片親が思春期の頃に死んでいると
>こういう人格障害などになりやすいことってありますか?
人格障害になりやすいとは一概には言えません。
やはり、その方の養育環境が焦点になるかと思います。
思春期の頃は、男女問わず多感な頃ですよね。そして
自我の脆弱性が行動や表面に出やすく、コントロールしにくい時期です。
しかし、仮に親と死別したとしてもその方の周囲の環境次第で
状況は変わってくるかと思います。
余談になりますが、好ましい家庭環境って男親と女親で
(本当の両親)あれば良い家庭環境とは言い切れませんよね?。
父親が大酒飲みで仕事もせず、暴力を振るうような親なら、
その子供にとっては母親と暮らす方が好ましいかもしれない。
そしてこのような家庭環境で育っても、
父親のように大酒飲みで仕事もせず、暴力を振るう様になる場合と
その逆の性格になる場合など、色々ありますよね。
ですので、くるみんさんの知人の方の養育環境など詳細が
分からないので言い切れないのが現状です。
その方にとって、その死別された方の存在なども
その方の人格形成に関わりはあるかもしれません。
上記を要約しますと、
@養育環境 (両親の仲、その方に対する育児態度、祖父母の教育への干渉
兄弟の有無 など)
A死別された方がその方にとってどんな存在であったか。
B周囲の環境
C死因の理由(親のどちらが亡くなったのか、死因 など)
D養育者の性格
>また対人恐怖症などと併発することってあるのでしょうか。
>その知人は「自己愛性人格障害」と「対人恐怖」の症状が両方でている
>感じなんです。
どちらの病も心からくるものですので、併発しないとは言い切れません。
しかし、「対人恐怖症」と判断するには注意が必要です。
大まかに「人が怖い」という訴えから色々な病が考えられます。
そして「人が怖い」という頻度で病名も変わってきます。
成長過程でみられる正常範囲の場合と鬱などの病的なもの。
これは明らかに「成長過程でみられる正常範囲内」の場合を除き
とても判断しにくい面があるので、一度専門医に相談することをおすすめします。
>人への見下しなどが凄いですし、一方的に自分の自慢話などして
>相手の話はちっとも聞かない・見栄をはる嘘ばかりつく・などの部分があれば、
>人とうまく会話ができない・手がぶるぶると震える・目が踊る・声がどもる
>という部分もあるんです。
知人の方をくるみんさんの文章から診た感じでは
@人と関わる上で自分を誇大化させている。
A羞恥心が強く傷つきやすい面もある。
B対人恐怖症、演技性人格障害な面もみられる。
(が、しかしそれは正常範囲内かもしれない。)
(対人恐怖症はいくつかの型があります。
あがり症や表情恐怖症 赤面恐怖症 醜形恐怖症 視線恐怖症によって
起こる人間不信などです。)
>
>知人の家庭はとても複雑です。実の片親が死んでから
>籍を入れていない状態で、つまり・・愛人状態なのですが
実の親の死別前の生活環境(養育環境)と
死別した後の生活環境(養育環境)が180度変わってしまったのかも
しれませんね。知人の方の表面にでている言動は
養育する側が過保護であった場合と、放任的であった場合の症状が
からみあっているように感じます。
大まかに言うと、死別前は過保護に育てられたが、
死別後は養育者から放任的な態度や褒められずに育てられた。
見捨てられ感が強く、他人の気を引こうと嘘をついたり、
自慢話をしたり、本当は他人に嫉妬しているのに、他人が自分に嫉妬している
のだと思い込んだりしている。それを他人から指摘されれば
「相手が自分に嫉妬している」のだと詭弁し、自分が優位に立とうとする。
人とうまく会話が成り立たないのは、他人が自分を陥れようとしていると
感じ、疑い深くなっているからだと思います。そのため
他人に心を開くことなく妄想の殻に閉じこもってしまいまうから。
>生活面を面倒見ている人が家を出入りしてる状態です。
生活の面倒を見ているという人というのは
どういう方なのでしょうか?親戚とかでしょうか?
実の親や一定の養育者と別々に暮らすことは
「見捨てられている」という気持ちが連鎖し、症状を強くしているかも
しれません。その知人の方にとって「家」とは
単なる居住スペースなだけかもしれませんね。
「家族がいるから帰る」とか「落ち着くから帰る」というものではなく・・。
くるみんさんからの投稿内容では判断に難しい面があります。
(本当に細かい詳細が分からないので)
ですので私の見解が全てと受け取らないで下さいね。
診るところが違えば、症状も違ってきますし
対処の仕方や治療法も変わってきます。
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