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「人間国宝」とか「名人」とか言われている人は、多くの人が、子供の頃は、要領が悪く不器用だったそうです。
わたしも子供の頃、器用ではありませんでした。
近所の同級生の子供たちは、模型飛行機を作っても2分とか、3分も飛んでいるのに、わたしの作ったものは、がんばっても20秒くらいしか飛びません。
彼らは要領が良くて、わたしは一生懸命努力して作ったのに要領が悪いと、思いました。
●あるとき、彼らが模型飛行機をつくっているところを見る機会があり、彼らは、
◆プロペラをナイフで削り、紙ヤスリで磨いて、最も風を切りやすいように工夫し、
◆コメタルにビーズを追加して回転の摩擦を少なくし、
◆胴体を削り、紙ヤスリをかけて軽量化し、
◆羽根の竹籤(ひご)も紙ヤスリをかけて軽くし、袋に入っていた籤ではなくて、
◆設計図に釘を打って真っ直ぐな竹籤を熱しながら自分で曲げ、
◆ゴムも、何重にも編んで、油(?)を塗って強化し、
◆2段主翼を3段主翼に変えたり、
と、実にさまざまな創意工夫をしていました。
わたしは、買ってきたものを、慣れない手つきで苦労しながらやっと完成させていただけでしたから、出来上がったものの飛行時間に、歴然とした差が出たのです。
●魚釣りのときも、同じでした。
彼らは、釣りキチ三平のように、いろいろと工夫していたのです。
●勉強については、小学校の時、母がクラスでトップの子供たちのお母さんと仲が良くて、グループで家庭教師を頼んで一緒に勉強し、いっしょに遊ぶ機会に恵まれました。
そのとき、彼らが使っている参考書、問題集、ノートのマトメ方、などを知りました。
それまでのわたしは、自分では努力しているつもりでも、そりらの創意工夫に比べたら、ほとんど何も知らなかったに等しかったことがわかりました。
最初から、そういう創意工夫ができて、要領がいい人は、確かにいます。
でも、自分はそういうタイプでないのなら、
謙虚に彼らの創意工夫や、彼らの効率的なところを、法則性として見つけて、それを自分もチェックすべき法則性として身につけることで、彼らに近づくことができます。
その上で、自分の創意工夫をこらすなら、彼らとはタイプは違っても、
自分に納得ができ、人にも納得してもらえるものが、できるようになるのではないかと、わたしは思いますよ。
クリシュナより
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