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ななさん、はじめまして。
よく世間では、日本の大学生は目的も無く大学に入って。。などと言われますが
僕が最近会ったアメリカ人の女性は「アメリカでもそういう人は多いわよ。うちの息子だって今度大学に入るけど、何をしようかとかまだはっきり決めてないわ」って言っていました。
ななさんが大学へ進学すべきかどうかを悩んでいるのは、
家計に負担をかけないほうがいいのかな?という気持ちと
そこまでするほど、自分は大学に行きたいのだろうか?という迷いのようですね。
今は将来に夢が持ちにくい時代だと思います。
たとえば、とても素晴らしいと感じた人の職業に憧れて、
看護師や教師や消防士などの職業に就くために専門的な勉強をしたいとしている人なら、たとえ辛いことや迷いがあっても進んでいけますが、
今の社会の大人たちを見て、地位や財産を築いた人達を見ても、
そうなりたいとは思えないこともあると思います。
僕は高校時代、将来の目標はありましたが、それがお金にはならないものだったので、そういう意味で悩みました。
僕も高校は進学校でした。ただ父が東大出であったことや、周囲の多くが一流大学を目指して勉強していく中で、大学への憧れが持てず、文系でもあったので別に大学へ行かなければ絶対に勉強できないこともないと思い、何よりも、裕福ではない親のお金でこのまま普通に大学へ行って、普通に就職していく自分が嫌でした。
ただ僕の親はどんなに学費が高い大学でも僕に進学してほしいと思っていましたが、学校でも授業を無視して自分の勉強をしていた僕は、もう教室で講義を聞く受け身の生活は嫌だなと感じて、大学へは行かず、高卒で働き始めました。
ただ、男性ということもあってか、学歴による差別は大きなものでした。
大卒の先輩や上司は、僕が進学校出身で、しかも彼らよりも仕事ができることに嫉妬して、高卒であることで毎回僕を馬鹿にしました。それでもやはり社会は実力主義でもあるので、それなりに評価はされて、最優秀社員に選ばれたりもしてきましたが、やはり時々は学歴による問答無用の差別はありました。
そこで先輩から「やはり大卒資格はあったほうがいいよ。君はいまさら大学で四年も学ぶほど時間をかける必要はないから、アメリカの大学でもっと短期に学位を取ったらどうだ?」といわれ、英語だけは勉強しつづけていた僕は、自分の貯金でアメリカの大学へ入学手続きをして、短い期間で学位を取りました。大学に本当に4年間も必要なのかは少し疑問です。今でも一流といわれる四年制大学で学んだ卒業生の学力の低さに驚くことがよくあります。いったい何を勉強していたんだろう?って。
アメリカなどの場合、社会で働いて貯金をしてから大学へ入学する人も沢山います。日本もだんだんそのようになっていくのかもしれませんし、大学自体も淘汰されていくと思います。
僕自身は、高校からすぐ大学へ行かなかったことを後悔はしていません。
親を悲しませてしまったことは、とても申し訳なかったと思っていますが、
自分の本心に忠実に生きてきたことは、悔やんではいません。
ただ、実際に大学へ行かないことを決心した時に、
「ああ、自分に素直に生きたいと思うことと、実際にそれを行動に移すことは
まったく恐怖の度合いが違うんだなぁ」と痛感しました。
もし、大学に行こうかどうかを迷っている人へ僕がアドバイスを言えるとしたら、
「周囲の意見や、環境などの条件はひとまず抜きにして、これからの自分の人生はすべて自分の責任だと100%受け止める覚悟ができるかどうかを自問自答してみてください。もし自分以外の人や環境のせいにしたい気持ちが少しでもあるのなら、社会はそんなに甘いものじゃないでしょうから、たとえ今は目的がなくても、とりあえず大学へ行ったほうが、そのうち興味のある分野にも出会える可能性もありますし、卒業後も高卒よりはずっと楽ですよ」と言いたいです。。
親への負担が心配なら、入学後にバイトをして家計に入れてあげれば少しは助けになるのではないでしょうか? 奨学金も検討できますし。
長々と失礼しました。
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