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「日本では積極的な留年はあまりない」旨書かれていますが、長引く就職難と雇用情勢の変化、それにも関わらず根強い企業の「新卒信仰(あるいは絶対主義)」もあって、民間企業就職希望者は積極的に留年を選ぶ傾向にあります。文系の学生だと大学院に進学した方が不利になるという不思議な現象さえあるので、優秀でもあえて留年する人も多いのですよ。
公務員志望者の中にもそのような方はいますし、司法試験や公認会計士試験を目指している人も身分保障の目的で留年する人もいるのです。大学院に行ったら単位取得や修士論文などで時間を削られてしまうので、試験の合格だけを考えたら留年の方が楽なのですよ。
貴方が気にされている方についても、学部は不明ですが、優秀であるならばそのような難関試験を目指すために留年を選択するのかもしれませんし、あるいは教授の推薦で大学院進学が既に決まっていたり、銀行のリクルーターとの接触で内定をもらっているのかもしれません。
ともかく、貴方の危惧されているように、現在の就職難では優秀な方であってもなかなか就職できないのです。特に不器用な方は能力があるにも関わらず面接の場でうまく表現できずに認められないというケースもあります。
あのノーベル賞をとった田中さんでさえも落とした企業があるくらいです。人事の目というのは絶対ではありません。
貴方が心配する気持ちもわからなくはないですが、この厳しい時代ですので、あまり干渉すると精神的な負担になってしまいます。できれば遠くからそっと見守ってやるのがいいのではないかと思いますね。
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